2020年2月23日 / 連載
万吉の担当する、歯医者さんの住宅が着工した頃のことである。日曜日に先生の奥さんが2階から降りてこられて、アトリエで本を読んでいる。先生が機嫌良くスケッチをして
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2020年2月16日 / 連載
万吉にとって2つ目の担当が壊れて間もなく、同じ道沿いで2つの建築を同時に設計する、そんな珍しい依頼が舞い込んできた。その一つを万吉は単独で担当する事になった。
2020年2月9日 / 連載
修学院の住宅が終盤を迎えた時、次の仕事を言い渡された。小さな混構造の住宅のプレゼンテーションである。先生がテレビに出演して、それを見ての依頼であった。「がんば
2020年2月2日 / 連載
引き渡し前日の夜、バケツに雑巾をいれて現場に入った。施主が大階段の中央から外を眺めている。「掃除します」と挨拶すると「可愛いですか」「嫁入りですね」と言われ外に
建築を引き渡す前の最後の検査の出来事である。工事の終盤に施工社検査、設計事務所検査を終えた後の施主検査だ。施主から、アルミサッシュ枠のビスの未施工箇所を指摘され
2020年1月19日 / 連載
万吉は誉められることなく相変わらず、体力と根気の日々をおくっていた。そして外出時のカバン持ちを指名されることはなかった。 そんな秋の徹夜明けに先生は2階から
2019年11月3日 / 連載
万吉がスタッフになって直ぐの4月末に築間陣の初の作品集「ワークス」が出版された。昨年の夏に徹夜しながら描いた、万吉のドローイングも掲載され、作画スタッフに名を
2019年10月27日 / 連載
仕事始めを4月から3月に繰り上げたのは築間先生の海外出張が原因で、その間の事務所の店番が必要であった。当時のスタッフ数は5名、理由は部屋に製図板が5台しか入ら
2019年9月29日 / 連載
万吉に建築雑誌の出版社から掲載の声が掛かった。岡山の天才と卒業制作の2作品が近代建築11月号で発表される。初めての作品発表で、名前が活字になる。嬉しかった。い
2019年9月22日 / 連載
4 万吉は大学卒業後の1年間、実家近くのバルブや継ぎ手、スプリンクラー等の建築設備を得意とする機械設計の会社にお世話